リユースとリサイクルの違い

コラム

今回の記事は「リユース」と「リサイクル」の違いと、ついでに「リデュース」について解説します。

簡単に説明するなら「リユース」は一度使った物を捨てずに再使用すること。「リサイクル」は使い終わった物を資源に戻して再生利用することです。

違った意味を持つ2つの言葉ですが、「元彼をリサイクル」「恋愛リサイクル」のように混同しているケースも少なくありません。よく考えると怖い言葉です。

街中にある「リサイクルショップ」は中古品を取り扱うお店なので正しくは「リユースショップ」ですね。

本来とは違う意味になるため昨今は「リユースショップ」を名乗るお店も増えましたが、「リサイクルショップ」は和製英語として定着しているので許容範囲でしょうか。

「リサイクルショップ」が混同の原因ですが「リユースショップ」は意識が高い感じがして馴染めてない印象です。

今回のコラムは「高価買取ナビ」の記念すべき第一回目ですので主に「リユース」について分かりやすく解説します。

リユースとリサイクルの違い

まずは「リユース」について軽く説明します。

「リユース」とは「reuse」と書くように「再使用」の意味です。

Re(再び)+use(使用する)

「リユース」は「一度使った物をゴミとして捨てずに再び使用すること」なので広義に解釈するとジャンルは多岐にわたります。

  • 古本
  • 古着
  • 中古車
  • 中古住宅

こられの他に「電車」「兵器」など国際的なリユース品もあります。

リユースとリサイクル画像

次に「リサイクル」ですが、その意味は「recycle=再循環」すなわち「再生して利用する」です。

分かりやすく言うと「一度使った物を資源に戻して製品を作ること」ですね。

「資源ゴミ」「ビン・缶」「ペットボトル」などを回収し、リサイクル工場で粉々にして溶かして資源に戻し、その資源を使って別の製品を作る工程が「リサイクル」です。

  • 再生紙、段ボール
  • ゴミ袋、ペットボトル
  • 自動車・電化製品の部品

身近な物がリサイクル製品だったりします。

以上のように「リユース」と「リサイクル」は本来別の意味で使われていることが分かります。

  • リユース:そのまま再使用
  • リサイクル:別物の資源として再利用

着なくなった服を友達に譲れば「リユース」ですが、柄が気に入らず雑巾にしたら「リサイクル」ということですね。

3R「リデュース、リユース、リサイクル」

「リユース」「リサイクル」の他に「リデュース」という言葉があり、三つ合わせて「3R(スリーアール)」と呼ばれてます。

「リデュース」とはゴミの量を減らす思想です。「不要なものを買ってゴミにするなら元から買うな」という事ですね。

  • 食べ残すなら最初から注文しない
  • 余分なものは作らない
  • マイバッグを持ち歩く

リユースやリサイクルがゴミを減らす「対処法」なら、リデュースは「予防」という立ち位置です。

レジ袋有料化は海洋プラごみを減らす目的で施工されましたが、「リデュース運動」の一つでもあるとも言われてました。

しかしレジ袋はゴミ袋として「リユース」されていたため一定の需要があり、結果的にポリ袋の売り上げが3倍になってしまうセクシーな問題が浮上しました。

3Rもなかなか難しいですね。

リユースショップとリサイクルショップは同じ

3R「リデュース・リユース・リサイクル」はゴミを減らす活動ですが、それを商売にしたのが「リサイクルショップ」です。

「リユース」と「リサイクル」の違いが分かった人は気付いたと思いますが、リサイクルショップは「不用品を買取して清掃・修理を行い中古品として販売」という本来の意味での「リユース」を行っており、リサイクル工場のように資源に戻して再加工するようなことはしてません。

したがって「リサイクルショップ」は本来の意味の「リサイクル」とは別物、ということになります。

リユース

  • リユースショップ
  • リサイクルショップ
  • ユースサービス
  • リユース業

本来のリサイクル

  • リサイクル工場
  • リサイクルボックス
  • リサイクル法

「リサイクルショップはリサイクルしていない」とも言えます。

この矛盾に気づいたのでしょうか。既に市民権を得た「リサイクルショップ」の名称をわざわざ「リユースショップ」に変えようとする動きは2000年代半ばから始まっています。

これは「リサイクルショップ」の底辺臭や悪評を払拭する業界の思惑もあると思いますが、「リユースは再使用」「リサイクルは再生使用」という本来の正しい由来に直そうとする動きです。

中古品小売については従来、リユースではなく「リサイクル」と呼ばれることが多かった。しかし協会では、不要になったものを素材として別のものを作ることを「リサイクル」、不要になったものに、清掃・修繕を施す程度でほかの人が使う場合を「リユース」と、分けて呼んでもらえるよう呼びかけるという。「今日ここに集まったメディアの皆さんにも、今日からは『リサイクルショップ』ではなく、『リユースショップ』と書いてほしい」
「リサイクルショップと呼ばないで」

理にかなった啓蒙活動ですね。

今後は「リユースショップ」と書いていこうかと思いましたが、協会の会長を務めるトレファクは「リサイクルショップ・トレジャーファクトリー」と名乗っているので保留です。

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